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育児放棄と離婚

育児の放棄は離婚理由として認められない!?

家事同様に育児を一切手伝わない夫が多いのが現実です。
育児放棄を離婚理由として裁判で争った場合、「子の父親は、母親のように出産前または、出産後から子に対しての愛情を持てるわけではなく、感情には個人差があり、今後生活を共にしてゆく中で愛情を持って接することができる可能性を否定できない」という見解から離婚理由として認められない場合があります。但し育児においての夫婦喧嘩により、子供に対して悪影響と判断されれば、婚姻関係を継続し難い重大な事由として離婚が認められる可能性もあります。

悪意の無い育児放棄は離婚理由にならない

また、夫が毎日残業などで仕事と育児のサイクルが合わず、育児に協力的ではない場合も考えられますが、このような悪意ではない場合には離婚理由にはなりません。
夫婦として冷め切ってしまっているから育児をしない場合や、妻が子供に掛かりきりになっていることに嫉妬して育児を手伝ってくれない場合、まだ親としての自覚が芽生えなくて困惑してしまって育児に協力することができない場合もあるのです。

あまりにも夫婦が協力的ではない場合に、妻が育児に疲れてノイローゼや躁鬱にようになってしまうことがあります。
これを育児ノイローゼと呼んでいます。
育児ノイローゼになった妻が育児を放棄してしまう場合もあるのです。育児とはそれほどまでに大変なことなのです。

育児ノイローゼは法定離婚原因には認められない

育児が原因で夫婦関係が悪化して協議離婚や離婚調停にまで発展しているケースは多いのです。
育児ノイローゼが回復の見込みのない強度の精神病と認められるケースはありません。
また、法定離婚原因にも認められてはいません。
裁判で争われる場合の育児ノイローゼを原因とした離婚裁判は、婚姻関係を継続しがたい重大な事由として該当するかどうかが重要になります。